
日曜日は東京大学が主催して行われたシンポジウム、「多様性と安全 Diversity and Safety」をずっと聞いていた。
これは、2月にSNSで偶然見つけた大阪公立大学の女性学研究センターが主催した清水晶子の講演を聞いたことをきっかけに、更に知ることになったシンポジウムだった。
最初はDE&Iとどう接続するんだと思うような講演も続いたけど、大学におけるセイファースペースに関する話題や、スポーツ界が今トランス女性をどんな動きで排除しようとしているかなど、様々な角度から今日的な話題の発表が相次いで、とても刺激的で面白かった。
最後に、現代フェミニズムにおけるロックスターとも言えそうなジュディス・バトラーがリモートで講演を行った。
アメリカを震源地とした現在のバックラッシュをバトラーは「ファシズムの情熱」と呼び、わたしたちが相互に依拠し、具体的に安全な世界を指向していくことがそういった動きへの抵抗の基礎となる、という話をしていたと思う。
清水晶子の講演もそうだったけど、基本は現状認識+聞いた自分がどういった意識で思考し行動していくか、ということで、けっこう一般的な話になるんだな、って気はした。
わたしたちはこうするべきだ、こうしていこうと思っている、こうしよう、みたいなことが提示されるのかなと少し期待していたけど、そういった話はなく、とにかくみんなで大変だけど頑張ろうよ、という話になっていくんだなあと。
まあでも、誰かがわかりやすいことを言って導いてくれる、みたいなものって健全な期待じゃないなとも思って、こういった機会があったらもっと勉強したいなと思ったりしたんだった。
自分のジェンダーやセクシュアリティについて自覚してからもフェミニズムの議論は進化していき、その深化や変遷と重なるようにわからなかった自分のことがわかるようになったりしてきたのだから(それと同時にterfみたいなのに傷つけられたりもしているけど)、本当に直結しているものなんだとは思っている。
だけど、期待は別として、バトラーの講演も含めて、なにか自分が鼓舞されるというか元気にさせられる、新しいことに向かっていこうと思わされる、というようなものではあったんだよね。
そのあとの今週は、1日も休みなく毎日仕事だった。
まあそういうもんだといえばそうなんだけども、有休や当直明けとかで意外と休みは入るものなのだけど、そういったものもなく毎日出勤して帰ってきて、という感じだった。
6日もあったのに仕事は思うようにはかどらず、適切なタイミングで仕事の期限や優先順位を教えてくれる上司がいなかったらもっとひどいことになっていたのかもしれない、と思う。
風邪は喉を含めてやっと治りかけてきた。
バレンタインデーのお返しとか、もらってないけどあげる用の職場へのお菓子を買ったりした。
人に物をあげるのはとても好きなんだけど、ここ5年くらいはすごく苦手になってしまった。
自分があげようとしている物が本当に人に喜んでもらえるものなんだろうとか深く考えてしまうようになってしまって、それからなんかとても難しくて、買っても渡せなかったりとかそんなこともあるようになってしまった。
値段とか関係なく、本当にもらって嬉しいと思われるような物だったあげたいと思うんだけど、本当に欲しいものは自分で買うもんだろうしなあとか思うと、アメリカみたいにAmazonのほしいものリストとかにしてくれたほうがいっそ全然いいんじゃないのかとか、そんなことを考えたりするのだった。
まあそれでも、なにかしら理由をつけて誰かに物をあげるのはやっぱり好きなんだなあと思う。
家に帰ったらほとんどなにもしないで寝ていた。
ただ、起きるとなにか少しずつ調子が良くなっているので、もっと寝たいと毎日思っていたんだった。