うさぎ式読書日記 240610

JRから見える明石海峡大橋

朝の朝礼の前に同僚といつも一言交わすことがあるんだけど、おはようと言ったあとにしんどいわ、と冗談めかして言われたので、しんどいね、と答えた。
ここ1週間くらい生活が乱れていて、家で全然自炊できてないし最低限の洗濯しかできなかったり、猫のご飯を買いに行けなかったりしてて、先週からの風邪はかなり良くなってきたのに家に帰ってきたら一旦ベッドで横に、と思って横になったらそのまま寝てしまったりという日が結構な頻度である。
昨日も、隣駅の駅前に出かけて、その帰りに電車に乗ったらうたた寝してしまい、地元の駅を通り過ぎて姫路まで行っていた。
どうしようかと思ってホームにいると、「えきそば」と書いた店があって、あ、あの、と思って、あまりお腹も空いていなかったけど記念に食べた。えきそばは、汁は普通の立ち食いそばと同じなんだけども麺が何故か中華麺というかソフト麺というか稲庭うどんというかそんな不思議な麺になっている姫路駅名物のもので、なるほど、と思って食べた。
それからまた長い時間をかけて地元の駅まで戻ってきて、帰ってきたらすごい疲れを感じて、一旦ベッドに横になって、ちょっとだけ横になろうと思っていたらまた寝てしまった。

起きたのは今朝の4時で、まいったなあと思いながらまだ寝られそうなので出勤時間直前まで寝た。
そういった意味では出勤した時点でしんどいね、なんだけど、今日はなんか一日中変な感じだった。
職場にいてもみんなが自分のことを陰で悪く言っていたり、あいつはもう駄目だと言っているんじゃないかっていうことばかり考えてしまっていた。
まあ誰にも言えないようなことはあると思うのだけど、そういう細かい疑念が積み重なると自分の気持ちのバランスが突然崩れてしまう。
急いでやらなくてはいけないことを忘れているんじゃないかとか、全体的に仕事が遅いんだろうなとか、まあ同じ職場にこれだけ長くいて今に始まったようなことじゃないのに、そんなことばかり考えてしまうんだった。

昼休憩の時間に「あなたの静岡新聞」に掲載された書評「原論の『理想』とする形『はじめての橋本治論』千木良悠子著(安藤礼二/文芸評論家)」を読む。
(もう始めて何年になるのかわからないけど、Googleには特定の文字が含まれたウェブサイトの新着があるたびに知らせてくれるサービスがあって、そこに「橋本治」を登録しているので、数少ない橋本治の記事もある程度はフォローできたりする。)
この書評は、ここまで読んだ「はじめての橋本治論」の書評の中で最も真っ当で深い理解のもと書かれた評だと思った。
それは、他論が橋本治の表層的な紹介に多くの紙幅を費やしていることとは全く逆だということからもわかる。雑多な作家と捉えられがちな橋本治の一部分ではなく、「はじめて」その全体像を俯瞰し捉えようとしたこの本の本質部分のみをほぼ正確にまとめているような気がして、すごいなあと思って嬉しかった。

午後もタスクを整理しながら手探りのように仕事をする。
合間にコーヒーを飲みながら東京限定のじゃがりこを食べる。職場の知り合いだけに配ろうとしたけどなんかタイミングが掴めなくて自分で食べているお土産だ。
ここ数年で、どこかに行ったときにどんなお土産を買って帰って、どんなタイミングで渡せばいいのかがよくわからなくなってきた。だから買ってきたちょっとしたお土産も渡せずに自分で結局食べたりしている。
昔は自分が欲しいと思うものを人にあげると大抵喜んでもらえたのだけど、段々そんなこともないということがわかってきてからは、本当になにがいいのかわからずお土産を買うというのは混乱でしかないようになってしまった。
なにかを買って行って心から喜んでもらいたいけど、そう思うだけで悩んで苦しくなってしまう。
お土産を買って帰るということが、「えーどこ行ってきたの?」とセットなことも、ちょっと面倒な気持ちにつながっていたりする。
別に話したっていいんだけど、ほぼ全てのケースにおいて自分の個人的な話なんかに他人は興味なんて持っていないので、そうすると壁に向かって自分が行った場所ややったことの話をするみたいになって余計に辛かったりするんだった。

そうしてなんか一日中変に後ろめたいまま過ぎて、そんなに残業せずに退勤した。
帰りのバスで、降りようとした高齢の女性に対して運転手の人が大声で何かを叫んでいた。なんだろうと思って見たら、「自転車が来てるからちょっと待ってて!」と言っていて、あ、優しい人だった、と思った。

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