うさぎ式読書日記241108

荒川弘がSNSをしないのは自分の作品の元になるようなネタを小出しにして消費したくなんかないからだという話を聞いたことがある。
描く漫画が全部面白い荒川弘に言われてしまうとぐうの音も出ないというところはあるんだけど、こんなこと言ってどうするんだということや、文字制限がある中で文脈もわからない問題提起をしてしまいたい時がどうしてもあったりする。
でも、それをしようとすると同時に見たくないものを見てしまうということになるわけで、そのことで最近は特に心理的ダメージが酷過ぎる。
勝手に目に入ってくるネガティブな情報が増えた。大抵はそのものじゃなくて「こんなひどい投稿がありますよみんな」という形でそれはやってくる。またはフェミニストから発せられる切実なトランスヘイト。
そんなことだけではなく、自分から気になって見に行ってしまい、そのことで落ち込む情報だってある。これに関しては自分が完全に馬鹿なだけなのだけど、そういうことをしてしまう度に自分は一体なにをしているんだろう、と思う。
自分は本当になにをしているんだろう? 
そしてそれが一体なんで生きているんだろう、というところに進んでいくわけなのだけど、とりあえず今は生きているんだから、それ以外のことは人を傷つけるようなこと以外は自傷に近いような行為も含めてまあいいのかな、少しくらいそんなことしたとしても勘弁して欲しいなとか思ったりする。

去年はそれまで持っていたものの多くを失う(ことができた)年だったけれど、今年はこれまでずっと、なにか新しいことを始めなくちゃいけない、ってずっと思い続けていた。
それはちょっと脅迫的なものでもあって、確かに昔はなにもしなくても勝手になんらかが始まっていった。でも今はなにかを始めなければ始まることなんかないって強く思ってしまう。
だから、まだなにも見つけられていないし着手できていない、っていう後ろめたさを持ってずっと過ごしていた。
でも、今年がもう少しで終わろうとしている今になって、まあ無理しなくてもいいかって思うようになった。
9月くらいからは日記などを書いたり、自分の思っていることを特に外に出したいとも思えなくなっていった。表現することすらしなくなったらもう自分も終わりだな、と思いかけながらも、ぎりぎりのところで楽観的な自分は、何もしないってこと自体にもなんか意味があるような気もしていたんだった。

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